入国管理局への虚偽申請は処罰されないのか? || ビザ申請Q&A

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その他手続のQ&A(申請手続)  
 Q5.申請手続
 入国管理局への虚偽申請は処罰されないのか?
 入国管理局に、虚偽の申請書類を提出しても、何の罪に問われることもなく、処罰されることはないという話を聞きました。もしそうならば、虚偽申請する外国人が増えたり、一般企業の中でも、平然と虚偽申請に手を染める会社が出てくるのではないか心配です。本当に処罰されないのでしょうか。
 たしかに、専門家の先生などの中にも、「入国管理局への虚偽申請に対する罰則規定はない」と断言される方もいます。たとえ入国管理局に、内容がでたらめな虚偽の申請書類を提出したとしても、せいぜい、入管当局ができるのは、その虚偽の申請を「不許可」処分にするだけで、何らの罪も問うことができないという意見です。

こうなれば、たしかに、平然と虚偽申請をする外国人が増えたり、手数料が100万円とも200万円とも噂される偽装結婚や偽装就労を斡旋するブローカーが暗躍してしまいます。そうでなくても、一般企業でも、つい出来心から、人事担当者が、虚偽の申請書類を準備してしまうことがあるかもしれません。

ところで、入管法22条の4第1項の各号には、在留資格の取消事由が規定されていますが、いわゆる“虚偽申請”は、このうちの第1号から第4号(第5号)のいずれか、あるいは併立して該当することになります。その結果、不正な手段等によって許可を受けたとしても、その在留資格(ビザ)は取消の対象となります。

ちなみに、これらの在留資格取消事由は、近時拡大傾向にあり、2012年(平成24)年7月9日施行された改正入管法によっては、不正な手段により在留特別許可を受けた場合(同第5号)や正当な理由なく配偶者としての活動を6ヵ月以上行わない場合(同第7号)などが新設され、積極的な運用が図られているようです。

ですので、虚偽申請をしても、せいぜい、入国管理局は、その申請を「不許可」処分にするだけということはありません。虚偽の申請により「許可」を受けたとしても、在留資格取消制度のもと、その在留資格は取消の対象となり、消滅してしまいます。当然、この在留資格の取消手続に係わる記録は、入管当局により保有されることになります。

さらに、これまでにも、偽装結婚により、配偶者ビザ(在留資格「日本人の配偶者等」など)を不正取得した場面などで、虚偽の婚姻届を市区町村役場に提出したことが公正証書原本不実記載の罪に当たるとして、容疑者が逮捕されるという事件は枚挙に遑がありません。

しかし、入国管理局に、虚偽の記載をした書類を提出したことをもって、この公正証書原本不実記載の罪に当たるとして検挙されたという事件は、私たちの事務所で知る限り、ありませんでした。

そのような中、2014年6月26日の記事で、注目すべき報道がありましたので、ご紹介します。

以下は、 産経ニュースからの引用です。

「入管手続きで虚偽書類を提出 フィリピン人の女2人を逮捕

神奈川県警国際捜査課などは26日、偽造有印私文書行使と電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で、飲食店従業員、フジガキ・ジェルリン・イグナシオ容疑者(22)=横浜市中区長者町=を、電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で、同、オノ・ジョアンナ・エンリケス容疑者(25)=同所=を逮捕したと発表した。いずれもフィリピン国籍で、容疑を否認しているという。

フジガキ容疑者の逮捕容疑は、平成25年4月18日ごろ、東京入国管理局横浜支局で、別の人間と共謀して、日本人の夫との居住の事実がないにも関わらず、内容虚偽の在留期間更新許可申請書などを提出。法務省の管理するデータベースに不実の記録をさせたとしている。

同課によると、入管での手続きで、電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で不法滞在者を検挙するのは全国初。両容疑者は横浜市中区長者町の同じフィリピンパブに勤務していた。」

その後、入国管理局が審査の過程で、虚偽申請を見抜き、許可処分(在留資格の付与)に至らなかった未遂罪の事例についても、報道がありました。2015年12月8日の記事をご紹介します。

以下は、産経WESTからの引用です。

「中国人派遣社員の在留資格を更新させる目的で雇用実態を偽装するなどしたとして、大阪府警東成署などは8日、電磁的公正証書原本不実記録未遂の疑いで、東京都台東区下谷の無職、清野純容疑者(53)や中国人の派遣社員の女(27)ら4人を逮捕した。清野容疑者は容疑を否認しているが、ほかの3人は認めている。

府警によると、女は昨年11月に「技術者」として1年間の在留資格で入国したが、実際は大阪市内のプラスチック加工会社で工員として働いていた。在留資格を更新しようと、ブローカーとされる清野容疑者に虚偽申請を依頼したという。

逮捕容疑は10月15日、女が東京都内のIT関連会社で雇用されているなどと偽った在留期間更新許可申請書を東京入国管理局に提出し、外国人の出入国を管理する法務省のシステムなどに虚偽の事実を記録させようとしたとしている。」

さらに、第190回国会(2016年1月4日)において、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案が提出され、在留資格等不正取得罪(改正入管法案70条1項2号の2)、営利目的在留資格等不正取得助長罪(同74条の6)が審議されています(2016年11月18日成立、2017年1月1日施行)。同条に言う「偽りその他不正の手段」には、軽微なものや不作為によるものも全て含まれると考えられています。
 刑法
(公正証書原本不実記載等)
第157条 公務員に対し虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿その他の権利若しくは義務に関する公正証書の原本に不実の記載をさせ、又は権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 公務員に対し虚偽の申立てをして、免状、鑑札又は旅券に不実の記載をさせた者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
3 前2項の罪の未遂は、罰する。

(偽造公文書行使等)
第158条 第154条から前条までの文書若しくは図画を行使し、又は前条第1項の電磁的記録を公正証書の原本としての用に供した者は、その文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は不実の記載若しくは記録をさせた者と同一の刑に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。
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