|
入管職員に言われた資料を提出したのに不許可となった |
入国管理局に行き、ビザ申請手続に必要な提出資料を確認してから、申請をしました。しかし結果は不許可でした。私としては、わざわざ入国管理局まで行き、十分に準備したつもりなのですが、どうして不許可となってしまったのか、この先どうすればよいか分からず、とても困っています。 |
|
|
ビザ申請手続では、どのような事実を立証するのか、どのような証拠資料を提出するのか、ビザが許可されるかどうかについての立証責任は、申請人側にあります。ビザ申請手続において、十分な立証活動ができなかったとしても、その責任は入国管理局ではなく、申請者自身にあります。
また、一つひとつの案件は、申請が受理された後、担当審査部門において、審査が行われます。個別の案件について、入国管理局が、あらかじめ事前審査をすることもありません。
そのため、事前に、入国管理局に行き、ビザ申請手続に必要な提出資料を確認したからといって、それぞれのケースごとに、入国管理局が、詳しい事実関係を把握して、それに相応しい立証資料を示したり、案内することは決してありません。
私たちの事務所でも、ご相談をお受けする中で、誤解をされている方は少なくないのですが、入国管理局から、個々の案件ごとに、ご自身のケースで具体的な提出資料を案内してもらったと勘違いしてしまうのですが、あくまで、入国管理局は、「一般的に必要な資料」を案内しているに過ぎません。入国管理局の担当者によっては、丁寧(?)に、「個別的な案件には、具体的に回答できない。」とか「事前審査にあたるようなことはできない。」などと説明される方もいらっしゃるようですが、そうではなく、単に一般的な受け答えだけをしているほうが、むしろ通常かもしれません。
このような誤解や勘違いから、“入管職員に言われたとおりに資料を提出したのに不許可になった”ということが起きてしまいます。要するに、個別具体的な案件においては、申請者ご本人が、どのような事実を立証するのか、どのような証拠資料を提出するか、ご自身で考え、判断して、十分な立証活動を行っていかなければなりません。
このことは、ビザ申請手続において、その立証責任は申請人側にあることから考えると、当然のことになります。ですので、このような対応だからといって、必ずしも、入国管理局が“いじわる”だとか“不親切”だというわけでもないのです。
誰でも許可を取れる簡単な案件ならば、入国管理局から案内された「一般的に必要な資料」を準備すれば足りますが、そうではなく、高度な専門知識や事案を分析する能力が求められるケースでは、いくら事前に入国管理局を訪問したとしても、時間と労力が無駄になるばかりで、ご本人で判断して、申請される(本人申請)には、どうしても難しいです。
では、どのような行政書士でも、依頼してよいかと言えば、そうではありません。各行政書士の能力には大きな差がありますし、このような難易度の高い案件は、依頼した行政書士の能力に直結しています。誰でも許可を取れる簡単な案件は別としても、やはり能力の高い行政書士に依頼するかどうかで、結果は大きく変わってしまいます。
個別の案件については、各人が、どのような資料を準備したり、どのように立証していくか、自分で考え、判断して、申請書類を作成していかなければなりません。入国管理局で、個別の案件について、どのような資料を収集し、どのような事実を立証していく必要があるか、助言・指導をすることはありません。
これから、どのような手続を進めていけばよいか、個別の案件については、まずは、専門家にご相談されるのが、よろしいのではないかと思われます。私たちの事務所では、一般的なケースで、2〜3時間くらい掛けて、これから必要な手続や申請方針などを具体的に検討していきます。 |
不許可となってしまった場合の対応 >> 不許可となった場合の対応
行政書士の選び方がよく分からないとき >> 行政書士の選び方 |
|
|
|
|